フィトラ(純粋な本性)
nakano
3 min read
概要
フィトラ(Fiṭrah) とは、人間が本来持っている、不純物のない真っ新な本性のことを指します。アラビア語では「素質」「性質」「本能」といった意味を持ちます。イスラームの教えにおいては、人は皆この純粋な状態(唯一者への信仰を受け入れる素地)で生まれてくるとされています。
魂が原初に交わした「第一の契約(ミーサーク)」の記憶を保持している状態とも言えます。
詳細解説
忘却と想起のサイクル
すべての人間はフィトラの状態で誕生しますが、成長の過程における社会化、日常の雑音、そして自己中心的な欲求(エゴ)によって、この純粋な記憶は徐々に覆い隠されていきます。しかし、それは完全に失われたわけではなく、表面に見えなくなっているだけです。
イスラームにおける啓示(例えばクルアーンの言葉)は、この覆い隠されたフィトラに働きかけ、本来在るべき姿を「思い出させる」ための足場(スキャフォールディング)として機能します。したがって、人が真理に目覚めることは、新しい自己になることではなく、元の純粋な本性へ「帰還する」こととして捉えられます。
関連するブログ記事
この概念は、以下の記事でさらに詳しく解説されています。
- クルアーンを学ぶ 第二部:第1章(魂の覚醒サイクルとフィトラの関連性について)
さらに深く知るためのガイド
- Wikipediaのページで概要を把握する:フィトラ
- イスラームにおける人間観の基礎概念として、様々な宗教心理学や哲学の文脈と関連付けて学ぶことができます。