nakano
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概要

「虚」は、何も存在しない状態を一律に指す言葉ではありません。『老子』第16章では、「虚を致すこと極まり、静を守ること篤し」と述べ、万物が並び起こり、また根へ戻る動きを見る文脈に置かれます。

詳細解説

『老子』の空所をめぐる説明として、第11章の車輪、器、部屋もよく知られています。ただし、ここで使われる中心語は「無」です。車軸を通す穴、器の内部、戸や窓と室内の空間が、それぞれ車輪、器、部屋の働きを可能にします。

第11章の「無」と第16章の「虚」には、満たされていないところへ目を向ける共通性があります。それでも、二つをそのまま同じ語として扱うと、具体物の用を語る場面と、万物の復帰を静かに見る場面の違いが消えてしまいます。

現代の時間管理や情報環境へ移すなら、予定を埋め尽くさず、考え直したり応答したりできる余地を残すという読み方ができます。これは古典に書かれたデジタル生活の処方ではなく、第11章の構造から引き出した現代的な応用です。

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