阿頼耶識

nakano
4 min read

概要

阿頼耶識(あらやしき、ālaya-vijñāna)は、唯識における第一の能変です。種子を保ち、過去の業の結果を異熟として相続し、認識と生存の連続を支える働きとして説かれます。

詳細解説

「阿頼耶」は蔵や住みかと訳されるため、阿頼耶識は心の倉庫として説明されます。ただし、そこへ過去の記憶やトラウマが画像のように保管されるわけではありません。

『唯識三十論頌』は、阿頼耶識を「一切種」と呼ぶ一方で、「恒に転ずること瀑流の如し」と表現します。形を保ちながら水が絶えず入れ替わる滝のように、固定した魂ではなく、種子を保ちながら相続する働きです。

種子が現行として生じ、現行が熏習によって後の種子へ影響するため、阿頼耶識は静止した基層ではありません。また、現代心理学の無意識や神経科学の記憶機構とも同一ではありません。唯識では、業、輪廻、認識、修行、解脱を説明する教理の中に位置づけられます。

この概念が登場するブログ記事

さらに深く知るためのガイド