ブラフマン — 世界の根拠を問う語

nakano
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概要

ブラフマン(Brahman)は、しばしば「宇宙の根本原理」「絶対者」と訳されます。しかし、長い文献史の中で意味は変化し、祭式の言葉や力、聖なる知、存在の根拠、究極的実在など、複数の文脈を持ちます。

最初から人格神でも、現代科学の「統一場」でもありません。

比喩で近づく

『チャーンドーギヤ』は、土と壺、蜜と花、川と海、塩と水を使い、名前と形の多様さの下にある根拠を問います。『ムンダカ』は、蜘蛛が糸を出し入れするように、火から火花が出るように、存在が不滅なるものから現れると語ります。

これらは同じ物理過程を説明する図ではありません。素材、由来、帰着、生成という異なる側面を照らす比喩です。

否定による叙述

『ブリハッドアーラニヤカ』では、ブラフマンについて物質的/非物質的、死すべき/不死なるなどの叙述が置かれた後、ネーティ・ネーティによって限定が外されます。

語れないから何も言わないのではなく、語りながら、どの語も全体ではないと示します。

アートマンとの関係

後代のアドヴァイタ・ヴェーダーンタは、ブラフマンとアートマンを究極的に「二つではない」と読みました。これは重要な解釈伝統ですが、ウパニシャッド全体が一つの完成した等式だけを述べるわけではありません。

現代比較の注意

ブラフマンを量子場、エネルギー、情報、宇宙意識と同一視すれば、わかりやすく見えます。しかし、それぞれ定義と検証方法が異なります。比較は問いを開く補助線にはなっても、同一性の証明にはなりません。

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