尚同
nakano
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尚同(しょうどう)
概要
尚同とは、文字どおりには「上へ同じる」ことです。『墨子』「尚同上」は、政治的な長がいなかった時代には、一人なら一つ、二人なら二つ、十人なら十の義があり、人々が互いの判断を非難したと語ります。この分裂を収めるため、徳と能力のある者を里長、郷長、国君、天子として立て、是非の判断を段階的に上へ揃えます。
詳細解説
尚同には、上から下への命令だけでなく、下から上への報告もあります。善い行いと悪い行いを上へ知らせ、上位者に過ちがあれば諫め、下位者に善があれば推薦するとされます。
しかし、尚同を分散型の合意形成と捉えることはできません。上位者の是非へ一致する者は賞され、従わない者は罰されます。目標は、異なる価値観を併存させることではなく、天下の義を一つにすることです。
最上位の天子も、さらに天志へ従うとされます。これにより、地上の権力者より高い基準が置かれます。一方で、その天志を誰が解釈し、上位者への諫言がどこまで実効性を持つのかという問題は残ります。尚同は、秩序を作る力と異論を抑える危険を同時に持つ政治構想です。