スィヤードヴァーダ(サッドヴァーダ)

nakano
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概要

スィヤードヴァーダ(syādvāda)は、対象について語るとき、言明が成り立つ条件を明らかにする理論です。syāt は、ここでは単なる「たぶん」より、「ある点から」「ある条件のもとで」という限定を表します。

控えめに話すためのマナーではありません。時間、場所、関係、性質、様態を区別し、断言が届く範囲を精密にします。

七重判断

後代のジャイナ論理学は、条件付きの述べ方を七つに整理しました。

  1. ある点から、それはある。
  2. ある点から、それはない。
  3. ある点から、それはあり、かつない。
  4. ある点から、それは言い表せない。
  5. ある点から、それはあり、かつ言い表せない。
  6. ある点から、それはなく、かつ言い表せない。
  7. ある点から、それはあり、なく、かつ言い表せない。

「ある」と「ない」は、同じ条件で無条件に同時成立するのではありません。壺は現在この部屋にはありますが、昨日の同じ時刻にはありませんでした。壺という形ではありますが、布という形ではありません。条件を消すと矛盾に見え、条件を戻すと何を述べているかが分かります。

文献上の位置

『タットヴァールタ・スートラ』はプラマーナと七つのナヤを示します。アネーカーンタヴァーダ、ナヤ、サッドヴァーダの関係は、後代の論理学者によってさらに体系化されました。

8世紀ごろのアカランカは『ラギーヤストラヤ』第62偈で、ナヤを部分的な叙述、サッドヴァーダを全体的な叙述として対比します。思想が長い論争の中で精密になった歴史を、マハーヴィーラ一人の完成した教説へまとめないことが大切です。

この概念が登場するブログ記事

さらに深く知るためのガイド

  • アカランカ『ラギーヤストラヤ』
  • Bimal Krishna Matilal, The Central Philosophy of Jainism (Anekānta-vāda)
  • Harshita Mruthinti Kamath, "In Some Ways: Syādvāda as the Synthesis of Anekāntavāda and Nayavāda in Akalaṅka’s Philosophical Treatises"