全一性

nakano
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全一性(Vseedinstvo / All-unity)

概要

全一性(vseedinstvo)は、ロシアの哲学者ウラジーミル・ソロヴィヨフ(1853–1900)の思想を貫く概念です。神と被造世界、精神と物質、個人と人類を、分裂した断片のまま終わらせず、一つの関係の中で考えます。

全一性は、違いを消して同じにすることを意味しません。ソロヴィヨフは、複数性を退ける否定的な統一と、複数性を内に含む積極的な統一を区別しました。

詳細解説

1. 積極的な統一

全一性の核心は、「一」と「多」のどちらかを選ぶことではありません。「一」が「多」を排除せず、「多」が互いに無関係なまま散らばらない関係を構想することです。

この区別は、全一性を全体主義と同一視しないために重要です。ただし、理念が複数性を含むだけで、実際の共同体が自動的に自由になるわけではありません。誰が全体の目的を定めるのか、異議や離脱が許されるのかという問いは残ります。

2. ソフィアと神人性

ソロヴィヨフは、ソフィア、世界霊、全一的人類を通して、神的原理と被造世界の媒介を論じました。さらに、神と人間が自由に結ばれる神人性を歴史の課題として考えます。

そのため、全一性は宗教から切り離されたネットワーク論ではありません。キリスト教、東西教会、普遍教会という固有の背景を持つ形而上学・歴史哲学です。

3. ソボールノスチとの距離

ソボールノスチは、教会や共同体における自由な一致を考える語です。全一性は、存在、知識、歴史を含むより広い構想です。両者には重なりがありますが、前者をそのまま宇宙規模へ拡大したものと決めつけず、思想家と文脈の違いを確かめる必要があります。

登場するブログ記事

さらに深く知るためのガイド

  • ウラジーミル・ソロヴィヨフ『ロシアと普遍教会』
  • ウラジーミル・ソロヴィヨフ『神人性についての講義』