ウブントゥ(Ubuntu)

nakano
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概要

ウブントゥ(Ubuntu)とは、南部アフリカ(ズールー語やコサ語圏など)に古くから伝わる社会哲学であり、倫理的な価値体系です。「Umuntu Ngumuntu Ngabantu(人は、他者を通じて人となる)」という言葉に凝縮されるように、人間の存在を「孤立した個の集合」ではなく「深く結びついた関係性の網の目(相互接続性)」として捉えることを特徴とします。

詳細解説

西洋近代哲学がデカルトの「我思う、ゆえに我あり」に代表されるように、「自律した思考する私」を出発点とするのに対し、ウブントゥは「我々が在る、ゆえに私が在る」という共同体的な存在論を前提とします。

この哲学において、人間であること(Humanity)は生まれながらの属性ではなく、他者との関係性の中で育まれる生成のプロセスです。相手をただの役割や機能としてではなく、まるごとの人間として承認すること(「サウボナ:あなたが見える」という挨拶などに象徴される)、そして他者の痛みを自分の痛みとして受け取ることが、ウブントゥの倫理的実践となります。

南アフリカのアパルトヘイト後の国家再建において、この哲学は報復ではなく修復を志向する大きな原動力となりました。

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